書評 『語源ブログ』 | 書籍流通の裏ブログ

書評 『語源ブログ』

ちょっと本屋を覗いたら、またもやアメーバブックスから書籍化された単行本が書店で平積みにされていた。

「語源ブログ」湯元俊紀著


湯元 俊紀
『語源ブログ ネットで探るコトバの由来』

実録鬼嫁日記がベストセラーとなって、アメーバブックスもブログ文学の確立に本気みたいだ。
ブログが本になるなら、オレも夢の印税生活を目指してブログを始めるか。

果たして、どんなブログが書籍化されるのか。常にアメーバランキングの上位にいた「語源ブログ」だが、改めて人気の秘訣を探ってみたい。

誰もが知ってる言葉がある。
例えば、「真っ赤な嘘」、「屁のカッパ」、「ガッチャマン」(ある年代以上)とか。


なんで、嘘が真っ赤に燃えるのか意味不明だし、カッパが屁をして、何で慣用句になるのか。ましてやガッチャって、お前は何者だ。

当たり前に耳にして語る言葉でも、改めて「なんで?」と聞かれると「言われてみれば、なんでだろ?」って言葉は多いものだ。

そんな、間口の広いネタを、知的好奇心を満たしてくれる形で提供してくれたのが語源ブログだ。

※上記の「真っ赤な嘘」、「屁のカッパ」、「ガッチャマン」の語源は、語源ブログにその答えが載ってます。

作者である、湯元俊紀さんはフリーライターとのことで、さすがはプロだけあって目のつけどころが違う。

そんな湯元さんが、巻末にこんな一文を寄せていた。それは、自身がブログを始め、それが出版に至った感想についてだ。

「まさかここにきて「本を出版する」という。人生の中でも最大級のハプニングを巻き起こしてくれるとは(笑)」

この一言でわかるのは、例えプロのライターであっても、自身の著名で書籍を出版するということは並大抵ではないということだ。

そんな著者の言葉からも、ブログの可能性を感じさせてくれるではないか。
自費出版なんて、ムダなお金を使う必要はない。ブログで自叙伝を書いてもいいと思う。それが面白ければ、日本全国の書店に流通する書籍として成立してしまうのだ。

ただ、書き手側が意識しなければいけないことを、この「語源ブログ」は教えてくれる。ただ、書けばいいってもんじゃない。自分勝手な自己満足で終わってしまってはいけないのだ。
読者の好奇心を満たしてくれること、それこそ必須だ。

この「語源ブログ」、好奇心を満たすために読んでも面白いし、また、自身のブログを書籍化したいと思っているなら、参考書にもなるだろう。

ブログは手軽に始められるけど、どうせだったら多くの人に読んでもらいたい。
人気ブログの秘訣が知りたいなら、この「語源ブログ」を読んでみるのが吉!とか思った。

PS:
湯元さんに質問。
キャベツ太郎というスナック(駄菓子)があるけど、何が「キャベツ」かわかりません。


パッケージには、警官にコスプレしたカエル。
商品の成分表にも、キャベツの「キャ」の字もありません。
なんでキャベツ太郎なんでしょうか、教えてください。


(山下惣一)